TPP会合 薬の保護期間で新たな動きも
アメリカ・アトランタで行われているTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は予定を延長して3日目に入っている。交渉の進展について現地から反町礼記者がリポート。
こちらは現地時間2日午後5時だが、きょう1回目の全体会合は約1時間半後にようやく始まるところ。昨夜も事務レベルでは夜を徹して協議が断続的に行われた。こうした中、もっとも厳しい交渉が行われているバイオ医薬品の保護期間をめぐり新たな提案があったことをメキシコの経済相が明らかにした。
グアハルド経済相「新薬問題の打開に向けて大変前向きな提案があった。全体会合でどうなるか様子をみる」
交渉関係者によると、アメリカとオーストラリアが保護期間が「実質」は8年となるような共同提案を作成し各国に配布したという。多くの国は賛成しているが、チリ、ペルー、マレーシア、ニュージーランドの4カ国が現在反対しているということで、調整は深夜まで続くとみられる。
またもう一つのカギはTPPを通じて乳製品の輸出拡大を目指すニュージーランドの対応。ニュージーランドのグローサー貿易相はきょう、会場の中で我々の前に姿を見せたが、交渉に進展があったかどうかという質問に対しては答えなかった。
今回の閣僚会合もいよいよあすが最終日。日本の交渉官は、「まとめようと思ってやっている」と述べて、懸命の努力が続いていることをうかがわせている。きょうからあすにかけて、どれだけ前に進むのか。合意にこぎつけられるかどうかの正念場となる。