日商・三村会頭 大企業に賃上げなど要求
中小企業約130万社を会員とする日本商工会議所の三村明夫会頭は、中小企業の業績改善を実現するために、大企業に対して賃上げや設備投資の拡大を求めた。
5日に経済3団体が合同で開いた新年祝賀パーティーでは、多くの企業トップらが、今年、景気は上向くという見通しを示した。一方、三村会頭は、パーティーの後の会見で、中小企業の景気改善の鍵は、大企業が円高の時代の守りの姿勢を変えることだとの認識を示した。
三村会頭「円安になったんだから大企業もただ単に守りの姿勢じゃなくて、やはり輸出をもっと増やすとか設備投資をやるとか、円安のメリットがいろんなところにいくように是非ともやってもらいたい」
三村会頭は、円高の時代に、下請け企業が納入価格を大幅に引き下げたにも関わらず、円安で大企業が好業績となっても、その恩恵が下請け企業に十分にもたらされていないとの認識を示した。今年、大企業の好業績が、どれだけ中小零細企業や非正規の労働者に広がっていくかが景気改善の鍵の一つとみられている。