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中小下請け企業、コスト“価格転嫁”半分未満にとどまる 実態調査

2023年11月28日 13:58
中小下請け企業、コスト“価格転嫁”半分未満にとどまる 実態調査

賃上げの実現には中小下請け企業の利益拡大が重要となりますが、経産省の調査で、コストが上昇した分の45.7%しか取引価格に上乗せできていないことがわかりました。

経済産業省が今年9月に行った調査の結果、「発注側企業から交渉の申し入れがあり、価格交渉が行われた」割合は、14.4%にとどまりました。また、コスト全体の転嫁率は3月時点の47.6%から45.7%に減少し、依然としてコストの半分も価格転嫁できていない状況が明らかになりました。

「価格交渉には応じたが、転嫁に全く応じなかった」企業の割合が高い業種は、トラック運送業、放送コンテンツ業、通信業などで、多重な下請け構造などが課題となっていると指摘しています。

経産省は来年1月に、企業ごとに価格転嫁の状況を評価した結果を公表し、評価が芳しくない企業の経営者には、所管の大臣名で指導を行うとしています。