日銀副総裁、2%目標早期実現の重要性強調
日本銀行の中曽宏副総裁は8日、都内で講演し、2%の物価目標を早期に実現することの重要性を強調した。マイナス金利政策についてはさらに進めることもありうるとの考え方を示した。
中曽副総裁「2%の物価安定目標はおろしません。物価安定目標をできるだけ早期に実現するために何をなすべきかと、そういった観点から議論を行って参ります。緩和・縮小という方向での議論は行いません」
中曽副総裁はこのように述べ、今月下旬の金融政策決定会合で議論される金融政策の「総括的検証」で、2%の物価目標を「2年で実現する」ことは取り下げるものの、早期に達成することが重要との考えを示した。
その手段の一つのマイナス金利政策は、さらに進める可能性があるとしたが、マイナス金利政策が金融機関の収益や人々のマインドに悪影響を及ぼすなどの副作用の可能性についても触れた。
中曽副総裁は決定会合での検証を踏まえて、金融政策に修正が必要かどうか、必要な場合はどのような修正が適当なのかを慎重に議論して判断するという。