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日銀短観 大企業・製造業の景気“横ばい”

2016年10月3日 13:06

 日本銀行が企業に対して行うアンケート「日銀短観」で大企業・製造業の景気認識は、前回の調査から横ばいだった。

 9月の短観で景気が「良い」と答えた割合から「悪い」と答えた割合を引いた指数は、大企業の製造業でプラス6となり、前回6月の調査から横ばいだった。外国為替市場で円高が進んでいることを受け、企業が想定している為替レートは1ドル=107円92銭と、前回の調査より3円49銭、円高方向に修正された。その結果、輸出関連企業の景気認識は慎重なものになった。

 業種別では造船・重機などで、マイナス22ポイントの大幅な悪化となった。一方で、自動車関連は10ポイント改善している。熊本地震からの復興が進んだことが影響したとみられている。

 また、大企業の非製造業では前回の調査から1ポイント低い18となり、3回連続で悪化した。3回連続での悪化は、2009年の3月以来のこと。相次いだ台風被害で運輸などの業種が打撃を受けたことや、食材の価格が上がり、小売業の業績が伸び悩んだことが要因。