×

「無い。だから創る」ファクトリエの挑戦5

2016年11月24日 16:17
「無い。だから創る」ファクトリエの挑戦5

 ファクトリエ・山田敏夫代表に聞く「飛躍のアルゴリズム」。最後のキーワードは「離己 利他」。山田氏が語る“飛躍のアルゴリズム”とは――


■狙うは「五輪選手団のユニホーム」

――「離己 利他」これはどういう意味なんでしょうか。

 僕が「日本から世界ブランドを作る」ってなった時に、この日本のモノづくりこそが主役になってほしいなと思いました。私がうんぬんというよりは、もうすべてはファクトリエというのは黒子で、「己を離れて、他のために利す」ことをやると。普通、利己主義というと「己の利益」になるんですが、己を離れて、人のためになることをするというのが、常に考えています。

――山田さん自身、これからこういったモノ作りたいですとか、近々の夢というのはありますか。

 夢は2020年のオリンピックの選手団のユニホームをファクトリエが手掛けたい。創業時は、まだオリンピックが東京であると決まっていなかったので、「オリンピックで」と言っていたんですが、やっぱり全国各地のこだわったモノづくりが、ああいう舞台に集結するとなると、本当にもの作りをやっている職人たちが喜ぶと思います。

 世界の一流に負けないクオリティーがあるので、そういうものにできたらと言い続けてきました。それが夢ですね。