“2000万円報告書”意図は? 委員語る
麻生金融担当相が「受け取らない」とした金融庁の報告書について、報告書に関わった委員らが日本テレビの取材に応じた。
金融庁の“高齢社会の資産づくり”の報告書をまとめた委員の1人・慶応義塾大学の駒村教授は、報告書の本来の意図について次のように説明した。
報告書を作成した作業部会委員・駒村康平慶応大教授「今回の報告書の一番のターゲットは高齢化社会にふさわしい金融の仕組みを考えましょう。したがって若い人が資産形成するときに金融機関の手数料がとても高かったり不透明だったりする。これを大幅に改めていきましょうと。高齢世代にとってみると自分で自分の財産が管理できなくなっていく可能性もある。金融機関も高齢者にちゃんと寄り添って支える仕組みを考えていこう、というのが一番の目的だったんですね。金融機関も、その条件整備する政府もとても大事。それが失敗すると日本社会は非常にまずい結果になるんではないかと思う」
駒村教授はこのように述べ、改革が遅れることは国民にとって損失だとの考えを示した。
また別の委員からは、「自分たちで諮問しておいて報告書の内容が意に沿わないから受け取らないというのは、国民の将来をないがしろにする前代未聞の過ちである」などと批判する声があがっている。