経団連会長「定年の概念」なくなるとの考え
経団連の中西会長は、働く意欲のある高齢者に働く場を増やしていく動きが広がる中で、今後、「定年という概念がなくなっていく」との考えを示した。
経団連・中西宏明会長「いわゆる定年とか、そういうコンセプトってこれからなくなると思います。『働く意欲のある方が働く場』を提供していくという意味では、経済界の責任が重いんだろうと思います」
中西会長はこのように述べ、65歳以上でも意欲のあるシニアが働きやすくするために、企業のほうも、これまでの雇用制度ではなく、いろいろな手を打って工夫していくことが重要だとの考えを示した。
一方、中西会長は、年金のあり方など社会保障を見直す政府の会議のメンバーだが、「国の財源が、高齢者に厚く、現役世代に薄く行きそうになれば、是正しなくてはいけない」と主張した。
政府は、働く高齢者が一定以上の収入がある場合に年金を減らす現在の年金制度に関して、高齢者の働く意欲を損なっているなどとして、減額の対象となる基準を緩和することを検討しているが、中西会長はこの方向性について慎重なスタンス。