「歴史的円安」に対応指揮 神田前財務官 為替介入への“本音”
“歴史的な円安”対応の陣頭指揮を執ってきた財務省の神田財務官が先月末で退任しました。為替介入などへの“本音”を単独取材しました。
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「パンパンなんですねこの感じで」
棚の中には大量の書類が。
「引っ越しが大変」
そう話すのは、この日が最終日の神田眞人前財務官。
神田前財務官「ほとんど土日、ずっとありませんでした」
就任してから、3年間でのべ60か国を訪問。ロシアによるウクライナ侵攻など、地球規模の問題にも対峙してきました。
中でも対応に追われたのが…
神田前財務官「過度な変動が見られる中、(2022年9月には)24年ぶりの円買い介入に踏み切らざるを得なかった」
「歴史的な円安」。
市場では、「為替介入はしないだろう」との考えが多かった中…任期中、何度も介入の指揮を執りました。
その決断の裏には…
神田前財務官「(過度な円安で)急にバーンとエネルギー価格とか食べ物の値段が上がったらそれは容認できない。一種の“お金儲けの動き”(=投機)の中で、結果的に多くの普通に生きている人たちの生活が脅かされる場合は、何らかの対応を取らざるを得ない。介入は効いているというのはマーケットの評価ですね」
24時間動き続ける、為替への対応。今回、特別に見せてくれたのは…
神田前財務官「こういう“特別なやつ”もあるし、とにかくいろいろあるんです」
次から次へと出てくる端末。5台もの端末を駆使し向き合い続けてきました。
神田前財務官「常在戦場ですかね。それはこれからも続けていこうと」
今月1日には、政権の“ブレーン”内閣官房参与に就任。
神田前財務官「(Q:日本経済復活へのカギは)日本の円の価値がもう3分の1になっちゃった。日本はやはり、労働市場の流動化とか新陳代謝の促進等を通じて、何よりも生産性を向上しなければいけない。“神頼み”なんかじゃなくて、健全な危機感を持って、前向きに改革を実施していくことが何よりも重要。現状維持を志向することを繰り返してはいかん」
持ち前のエネルギーを日本経済復活にどう注いでいくのでしょうか。