日銀きょうから金融政策決定会合 円安どう対応…注目は“国債買い入れ額”
1ドル=156円台と歴史的な円安水準が続く中、日本銀行は13日から金融政策決定会合を開きます。
円安への対応という意味でも今回注目されるのは、日銀が大量に買い入れている長期国債をどう減らしていくかの議論です。
日銀は、大規模な金融緩和策の一環として、大量の長期国債の買い入れを続け、市場に出回る資金を増やすことで景気の回復を図ってきました。現在も毎月およそ6兆円を購入していますが、今回の議論で毎月の買い入れ額を減らし、600兆円近い国債保有額を段階的に減らす方針を決めれば、理論的には長期金利が上がりやすくなり、円安を食い止める方向に作用する可能性があります。ただ、為替への効果を疑問視する声もあります。
一方、これよりも大きな円安の是正効果が期待されるのは、さらなる利上げです。ただ、日銀内では円安が物価に与える影響がまだ見通せず、春の好調な賃上げが給与や消費に波及することを示すデータもそろわないとの声があり、追加利上げは見送られる公算が大きくなっています。
また前回4月の会合では、円安が進む要因となった植田総裁の会見も重要です。円安の進行をけん制できるか、その「コトバ」も大きなポイントになります。