【解説】大阪万博の会場建設費“2倍”に…国民の負担増?
当初想定の2倍近くまで膨れ上がった大阪・関西万博の会場建設費について、政府は増額負担を受け入れると表明しました。日本テレビ解説委員の経済部・大野伸デスクが解説。
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大阪・関西万博では国費での負担、つまりは税金ですから、国民負担が当初の予想よりも増えるということになりました。西村経産大臣からは、コスト増などの要因の説明はあったのですが、万博というイベントの費用対効果をしっかり国民に説明することは、やや欠けているように思えました。
私は2010年の上海万博の取材に行きました。中国の未来への発信や経済成長はもちろん体感しましたが、何よりも中国の人々がマナー改善運動などを行いまして、より自分の国の魅力を伝えようという努力をしていることが伝わりました。
このように、文化的な影響力であるソフトパワーが、万博では発信できるわけです。つまり、投じる費用以上の効果、日本にプラスとなる価値、こういう万博にする責任があると思います。その経済的、文化的な効果をしっかり国民に説明してもらうことが欠かせないと思います。
これが、負担が増えるという状況の中で国民の納得・理解のためには非常に重要だと思います。