“金持ち優遇”1億円の壁は…政府・与党 高所得者の税負担“重くする”方針固める 全所得30億円超対象の案浮上

政府・与党は、所得が1億円を超えるあたりから所得税の負担率が軽くなり「金持ち優遇」との指摘がある、いわゆる「1億円の壁」について、高所得者の税負担を重くする方針を固めました。給与などの所得と資産所得などを合わせて30億円を超える人を対象とする案が浮上しています。
政府・与党は、富を分配し、公平な社会を実現するために、所得が特に多い人に追加で課税することを検討しています。関係者によりますと、すべての所得を足して30億円超になる人を対象とする案が浮上しているということです。
給与などに対する所得税は、所得が上がるにつれ税の負担率が増す、累進課税が適用されています。しかし、株式や土地の売却益などは別の税率で課税していて、売却益や配当収入などが多い高所得者は全体での税の負担率が下がる傾向があります。そのため、所得が1億円を超えるような富裕層に有利な「1億円の壁」だと指摘されていました。