クルーズ列車の運行を来年3月で終了 維持費用や運行人員の確保が困難 代替手段は貸し切りのシャトルバスなど 秋田県
県が、クルーズ船の利用客を対象にした列車・クルーズ列車の運行を、来年3月で終えることを決めました。
線路の多額の維持費用や、運行人員の確保が難しいことを理由にあげていて、代わりの移動手段として、貸し切りのシャトルバスなどを活用したい考えです。
県は、クルーズ列車の運行を終えることを、19日に県議会に示しました。
クルーズ列車は、秋田港に来るクルーズ船の利用客を、港の駅からJR秋田駅まで送迎するものです。
秋田駅からほかの観光地にも訪れてもらおうと、2017年から、県と秋田市、それにJR秋田支社が共同で運行しています。
ただ、線路を管理するJR貨物は、この区間の貨物輸送をすでに終えていて、新年度いっぱいで設備を廃止することを決めました。
独自に線路を維持するためには、初期費用としての約8億円に加えて、年間7000万円ほどの維持費がかかる見込みです。
また、運行に必要な車両と人員を新たに確保することも難しいため、県は、来年3月で、クルーズ列車の運行を終えることを決めました。
今後は貸し切りのシャトルバスやタクシーを代わりの移動手段として活用する予定ですが、これまでと同じように無料で送迎ができるかは見通せない状況です。
髙橋豪 議員
「バスの運行を県が支援するというのは具体的にどういう形になるんでしょうか」
県 港湾空港課 備前亨 課長
「バスへの支援はですね、土崎駅までのシャトルバスを出してくれる船社(クルーズ船運航会社)に対して、ある一定額を限度に支援すると」
「有料、無料については船社の判断となるかと思います」
県は、クルーズ船の観光客による経済効果も考慮しながら、代わりの移動手段のあり方ついて検討を進めていくことにしています。