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激辛料理店「非常に厳しい」 香辛料にも値上げの波

2022年5月31日 23:05
激辛料理店「非常に厳しい」 香辛料にも値上げの波

原材料の高騰などでさまざまな食品が値上がりしていますが、その波は唐辛子やコショウといった香辛料にも押し寄せています。多くの香辛料を使う料理店では、現在は販売価格を据え置いていますが、今後、価格を上げることも検討せざるを得ないということです。

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たっぷりの唐辛子を中華鍋に入れて作るのは、赤坂四川飯店の「朝天唐辛子と鶏肉の炒め(3400円)」、真っ赤な唐辛子が“これでもか!”というほど盛られた鶏肉の激辛料理です。

記者
「唐辛子のうま味がグンときて、一気に体が熱くなりますね」

四川料理に不可欠な香辛料が唐辛子です。

赤坂四川飯店 田中良司料理長
「(仕入れ値が)大体20%くらい1年ぐらい前から比べて上がっております。非常に厳しいです」

値上がりしているのは、唐辛子だけではありません。

赤坂四川飯店 田中良司料理長
「コショウもほとんどの料理に入れますので、これも店に大きな打撃になっています」

香辛料の値上がりが続き、今後、販売価格を上げることも検討せざるを得ない状況に追い込まれていました。

飲食店を悩ます唐辛子やコショウなど、香辛料の値上がり。

赤坂四川飯店 田中良司料理長
「お客さまにどうしても最終的に負担がいってしまうので、どうやっても(仕入れ値の)値上げというのは対応できないので、本当にその部分で苦しい」

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その波は、家庭用香辛料にも及んでいます。

エスビー食品は、唐辛子のエキスを抽出した「ラー油」や「コショー」などを6月1日から平均9.8%値上げします。

ハウス食品は、7月から「七味唐がらし」や「ブラックペパー」などを平均10.9%値上げします。

各メーカーともに、原材料の高騰や物流費の上昇などが値上げの理由だといいます。

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カレーを仕込み中の都内のインド料理店を訪れました。

大量の唐辛子を炒め、香りをだしていきます。そして、そこに次々と香辛料を投入します。その数、25種類ほど。最後に、コショウなどを入れたら、あとひく辛さがくせになる、マトンカレーの完成です。

しかし、ここにも香辛料の値上げが直撃していました。

AJANTA・プロデューサー 有沢小枝さん
「来月から7%、全てのスパイス(の仕入れ値)が上がると通知がきています。スパイスなくしてインド料理はできない。きついです、きついですよ」

特に「カルダモン」というカレーに欠かせない香辛料の仕入れ値は、3倍近くに高騰しました。現在、販売価格は据え置きにしていますが…

AJANTA・プロデューサー 有沢小枝さん
「(値上がり続けば)いずれ(価格を)上げなくてはいけなくなるかも」

香辛料に加え、小麦などが高騰していることで、家庭用のカレーのルウも、値上げになります。

ハウス食品は8月から「バーモントカレー」や「ジャワカレー」などを、およそ10%値上げします。家庭用ルウの値上げは、実に7年ぶりのことだといいます。

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なぜ、ここまで値上げが広がっているのか、輸入会社に聞きました。

香辛料の輸入商社・新井清太郎商店 米村佳さん
「水害によって大幅に(生産の)数量が減ってしまった。原料高と円安のダブルパンチっていうような状況です」

去年、生産地の中国やインドで天候不順となり、生産量が減少しました。そこに、急激な円安が追い打ちをかけ、香辛料の輸入価格が上昇したといいます。

今後も、しばらくは値上がりが続く見通しだということです。

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