“資産を増やす”…子どもも関心 「投資コンサル」「株主」を体験
岸田政権が「資産所得倍増プラン」を打ち出す中、幅広い世代で資産を増やすことに関心が高まっています。子どもが、お金や投資について学ぶ機会も広がっています。ゲーム形式で、“投資のリスク”を学ぶスクールもあります。
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夏休みも終わりに近づいた30日、さまざまな仕事を体験できる「キッザニア東京」では、消防士やお菓子工場のスタッフなど人気の職業をたくさんの子どもたちが体験していました。
その中で、最近子どもたちに人気が出始めているというのが、投資コンサルタントの体験コーナーです。キッザニアにあるお店を回って経営状態を調査し、株主に報告書を作るのが仕事です。
参加者した子ども
「知らない仕事だし、楽しそうだったから、やってみたくなった」
参加した子どもの親
「投資とかを学んでいく中で、“どういうふうにお金を使っていくか”を考えるきっかけになったらいいなと思います」
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いま「投資」が注目されるワケ…その理由の1つが、岸田首相が掲げる「資産所得倍増プラン」です。
岸田首相(6月)
「NISA、iDeCo改革。本年末に総合的な『資産所得倍増プラン』を策定します」
金融庁は、NISAなどの優遇措置の拡大を要望する税制改正案を、31日に提出します。
通常、株式を売った時や、投資信託の配当金の利益には20%の税金がかかることになっています。
しかし、「一般NISA」の制度を利用して投資をすることで、年間120万円、そして5年間は税金はかかりません。「つみたてNISA」の場合も年間40万円、20年間は税金がかからないとしています。
金融庁は今後、このNISAの年間投資額の増額と、これまで限定していた期限を恒久化することで、個人が持つお金を貯蓄ではなく、投資に向かわせることを狙っています。
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こうした中、千葉県市川市の「キッズマネースクール」で28日、多くの親子連れが学んでいたのは「投資」について。
キッズマネースクール講師 森紋子さん
「会社を応援すること。これ何かというと『投資』」
ゲーム形式で学ぶこのスクールで、子どもたちは、「クマのプリン屋さん」、「キリンのパン屋さん」など、自分が応援したいお店に投資します。株価について書かれたカードを引いて、投資したお店の株価がどうなったのか見ていきます。
キッズマネースクール講師 森紋子さん
「大雨が続き、お客さんが来ない。株価下落でマイナス10円です。パンダさん(のお店)、100円から、10円下がりました」
スクールに参加した子ども
「やばい。100円しか、もうからなかった」
投資には、損をするリスクもあります。そうしたリスクも含め、幼いころから投資について学ぶことが大事だといいます。
スクール参加者の母親は「私たちが小さいころは、こういったことを学ぶ機会がなかったので、小さい時に学ばせてあげたいと思って」と話していました。
家計にかかわる制度の改正について、今後の動きをよく見ておく必要がありそうです。