東電 電気代値上げ申請…「公聴会」で厳しい意見相次ぐ 安定供給に必要と説明も…経産省関係者「圧縮できる余地はある」
東京電力は13日、経済産業省に申請している6月からの電気料金の値上げについて、一般の利用者から意見を聞く公聴会を開きました。東電は「電力の安定供給のために値上げは必要」としていますが、利用者からは厳しい意見が相次ぎました。経済産業省の関係者からは「圧縮できる余地はある」との声も…。
■電気料金「平均17.6%」値上げ申請…認可なら家庭で「年間2万円近く」負担増に
有働由美子キャスター
「東京電力が経済産業省に、電気料金が6月から平均17.6%値上げすると申請しています。これについて、一般の利用者から意見を聞く公聴会が行われました。かなり厳しい声が相次ぎましたね」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「まず、平均17.6%の値上げというのはどれくらいなのかですが、東京電力によると、従量電灯B(30A・260kWh)で契約している標準的な家庭で、現在の電気料金は月に9126円。これが1万684円となって、ひと月1558円の値上げ。年間にすると1万8696円と、2万円近くの値上げということになります」
有働キャスター
「2万円近くとなると大きいですよね」
小栗委員
「だからこそ電気代の値上げには厳正な審査が必要で、今回、そのプロセスとして利用者の意見を聞いたということです。上がってきた意見としては『値上げが“苦渋の決断”ならば、東電の社員の給与を平均賃金まで下げるべきではないか』といったものや、『値上げの算定について、なぜ稼働のメドが立っていない柏崎刈羽原発の1号機から5号機の固定費などのコストも含まれているんだ。なんでそれを利用者が払わないといけないのか』といった声が聞かれました」
■値上げ幅が下がる可能性は? 経産省関係者「まだ圧縮できる余地はある」
有働キャスター
「こういった意見で値上げ幅というのが下がるものですか」
小栗委員
「あくまでも東京電力は『このままでは電力の安定供給に支障をきたすことになりかねず、17.6%の値上げは必要だ』としていますが、経産省の関係者は『まだ圧縮できる余地はある』と話しています」
有働キャスター
「各家庭で2万円の負担も大きいです。廣瀬さんはお店なども経営されていますが…」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「店で結構、焼き菓子を作っていて、これから暖かくなるにつれて冷房を使う機会が増えるので、負担は増えそうだなと思っています。値上げの分を商品価格に反映するわけにはいかないので、悩ましいです。だからこそ、アイデアが必要だなと考えています」
有働キャスター
「電気代が上がるのは誰だって嫌なので『なんで上がるんだっけ?』という疑問は当然ですし、こういう機会に、私たちの電気がどこから来ているのかについても、しっかり関心を持ち続けたいです」
(4月13日放送『news zero』より)