【なるほど】株価大幅下落のワケ…発端は“臆測”?
27日、東京株式市場では株価が一時900円以上さげました。一体何が起きたのか? 調べてみると意外な原因がありました。
27日の日経平均株価は一時900円以上さげる波乱の展開となりました。
大幅下落の要因は、アメリカの中央銀行にあたるFRB(=連邦準備制度理事会)のパウエル議長の発言です。3月以降の利上げのペースについて「現時点で何も決まっていない」と発言したことで、想定よりもペースが速まるのではないかとの臆測を呼び、投資家の警戒感が強まりました。
利上げのペースを速めると物価の上昇をおさえられますが、一方で、企業は資金調達が難しくなります。これで世界経済が減速するのではないかとの不安が広がり、日本市場にも波及しました。
つまり、日本やアメリカで起きている株安の発端はアメリカの投資家の臆測だったのです。
利上げのペースがどうなるか、パウエル議長は何も発言していません。しかし市場関係者は「FRBが丁寧な説明を避けたことが市場の警戒感につながった」と分析します。
景気の気は気分の「気」と言われます。株価は臆測や期待といった投資家の気持ちに左右されることが実証された一日となりました。
市場関係者は「今後も不安定な相場が続くのではないか」と話します。その要因は事実に基づくものかそれとも臆測か。市場を読み解くカギとも言えそうです。