宮崎から宮島へ、広島通りから広島へ、「パンケーキの向こうがわ」世界遺産で大きなチャレンジ
9月25日、宮崎市でのオープンからわずか2年のパンケーキ店「パンケーキのむこうがわ」が、広島県の観光名所・宮島に新店舗をオープンしました。
広島県の宮島は、世界遺産に登録されている厳島神社をはじめ、国内外から年間多くの観光客が訪れる日本三景の一つ。
この観光地での出店は、地元宮崎で苦労を乗り越えた代表の前田洋輔さんにとって、大きな挑戦と成長の一歩となりました。
宮崎から宮島へ、大きな飛躍
えびの市 東養鶏場の「天孫降卵」などこだわりの素材を使用したふわふわパンケーキ。
宮崎市の広島通りで営業している「パンケーキの向こうがわ」は、ふわふわとした食感と濃厚な味わいが特徴のスフレパンケーキ専門店。
開店当初は客足が思うように伸びず、半年間は経営が厳しい状況が続いたといいます。
飲食店経営が初めてだった前田さんは、店を閉めるべきか悩んだ時期もあったと話します。
「その頃は1日に2、3人のお客様しか来なくて、夜の営業もしていましたが、ほとんどお客さんが来ない日々が続きました」と、当時の厳しい状況を振り返ります。
■宮崎店(宮崎市広島通り)
そんな中、店を訪れた延岡しろやま支援学校の生徒たちから、「美味しかった」「楽しかった」という感謝の手紙が届き、この温かい声援がきっかけで店を続ける決意を固め、パンケーキのレシピ改良に没頭したといいます。
ほとんどの時間を新しいレシピの研究に費やした結果、現在の人気商品が生まれ、お客様も増えていきました。「パンケーキ一つにこだわりを持ち、常に成長し続けたい」という前田さんの信念が、今につながっています。
広島県・宮島への出店のきっかけ
宮島に出店するに至ったのは、広島県尾道市の特産である尾道のレモン「怪獣レモン」を使ったパンケーキがきっかけでした。
尾道のレモンを使ったパンケーキを開発する中で、怪獣レモンのプロデューサーでもある山岡社長と親しくなり、宮島への出店につながりました。
「世界遺産の地で自分のパンケーキ店を開くのは、とても大きな意味がある」と、前田さんは語ります。
宮島店 オープン初日、大盛況のスタート
宮島の賑やかな通りから少し奥に入った場所に位置する「パンケーキの向こうがわ 宮島店」。
お店に一歩足を踏み入れると、日常を忘れるような特別な雰囲気が広がります。
オープン初日には、早くも多くの観光客が訪れ、ふわふわのパンケーキを楽しんでいました。
観光で訪れた人々は、店内の特別な雰囲気や、目の前で美しく盛り付けられるパンケーキに感動し、笑顔で帰っていきました。
前田さんは「お客様に喜んでいただけたことが何より嬉しかった。おいしいものを作るという作り手のスキルをもっと上げていかねばならないという新たな課題も見つかった。」とオープン初日を振り返りました。
宮島店では、パンケーキを注文する際に、好きな種類のお皿を選べることも好評なのだそう。訪れるお客様の6割が海外のお客様ということもあり、前田さんは「海外でも挑戦したい」という新たな目標を掲げています。宮島店の成功を基盤に、さらなる挑戦を視野に入れ、一人ひとりのお客様に喜んでもらえる空間を作り続けるため、自らのスキルを向上させる意欲を強くしています。
宮崎と宮島のつながり
厳島神社の大鳥居の支柱の1本は、宮崎県西都市の住吉神社から運ばれたもの。
西都市の住吉神社にはクスノキの一部が祀られています。
「宮崎と広島につながりがあることを知ってもらいたい、また、宮崎の魅力を世界に広めていきたい」という前田さんの思いが宮島店の挑戦には込められています。
「宮崎のお客様やスタッフ、そして業者の皆さんのおかげで、宮島での出店が実現しました。その期待に応えるため、これからも恥じないパンケーキを提供し続けたい」と意気込みを語る前田さんの挑戦は、まだまだ続きます。
宮崎店・都城店も通常営業中。