首都キーウは今…現地中継 民間人攻撃に住民は怒りの言葉
ロシア軍はウクライナの首都キーウ中心部に近づこうとする中、ウクライナ軍の反撃で後退するケースも出てきています。キーウの現在の様子を、さまざまな戦地で取材をしてきたジャーナリストの佐藤和孝さんに伝えてもらいます。
――23日、攻撃を受けたキーウ郊外のアパートを取材したということですが、どのような状況でしたか?
23日朝に「民間のアパートが攻撃された」という情報が入ったので現場に行ってきました。車で20分ほどの場所だったのですが、幹線道路の脇はすべて住宅街で、アパートが多く建っていました。
砲撃を受け、窓ガラスが吹き飛び、部屋の中が破壊されるなどの被害が出ていました。周囲に軍事目標があるわけではなく、一般市民が住む集合住宅です。
――アパートに住む人とは、どのような話をされましたか?
とにかく怒っていました。「なぜ、私たちが攻撃を受けるのか、被害を受けるのか」「私たちは銃を持っているわけでもなく、兵士でもない。一般の市民なのだ」と。プーチン氏へ対しても、怒りの言葉を投げかけていました。
――ロシア軍からの攻撃を受けているキーウ市民ですが、自分たちの状況を伝えるためにどのような活動をしていますか?
地域防衛隊といって武装して自警団のように街を守っています。例えば、銃を持って前線に行くだとか、医療活動に従事するだとか、避難民の人に食料を配布するなどです。その中でスタジオを作って主にYou Tubeで自分たちの現状や思い、それを世界の人たちに知ってもらうために発信していました。
――彼らと会話をして、印象に残っている言葉などありますか?
女性キャスターに話を聞きましたが、「私は銃を持って前線に行く、そういった力も体力もない。私たちができること、例えば言葉であるとか、で戦いたい」そういうふうに言っていました。