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「恐ろしかった」キエフで生活…民間人の苦悩 取材で見えたロシア軍“無差別攻撃”の実態

2022年3月21日 20:18
「恐ろしかった」キエフで生活…民間人の苦悩 取材で見えたロシア軍“無差別攻撃”の実態

ミサイル攻撃が強まるウクライナ首都キエフに、ジャーナリストの佐藤和孝さんが入りました。そこで見たのは、ロシアによる無差別攻撃の実態でした。

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20日、ジャーナリストの佐藤和孝さんが向かったのは、ウクライナの首都キエフの中心部です。

佐藤和孝さん
「何日か前に砲撃された所でしょ。ぐちゃぐちゃだね」

5日ほど前にロシア軍による攻撃を受けたアパートは屋上部分が崩落し、目の前の通りには、道をふさぐようにがれきが散乱していました。

“攻撃の爪痕”は、別のアパートにも…。

佐藤和孝さん
「ここ、完全に落ちてるね。砲弾が当たったって言っているんですよね」

1階部分が崩れ落ちたアパート。そこには住人の姿がありましたが…。

攻撃を受けた住人
「3階に住んでいたんだ」

母親と一緒に3階で暮らしていたという男性は、部屋が被害に遭ったため、住むところを変えるしかないといいます。

佐藤和孝さん
「使える物を運んでるんですね…みんな、たまんないね」

男性は家財道具を、車に積み込んでいました。

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激化するロシア軍による“無差別攻撃”。民間人が生活する場所も“標的”となっています。

佐藤和孝さん
「市内中心から10キロくらいの所なんですけど、トロリーバスが破壊されてますね」

“近隣住民の足”ともいえるバスは、つぶれて動かない状態になり、待合所は屋根が焼け落ちていました。

そして佐藤さんたちの取材中にも、近くで“攻撃音”が鳴り響きました。

佐藤和孝さん
「近くに落ちたな、ドカンと来たな。スピードあげたよ、車も、退避した方がいいな」

ロシア軍の侵攻に備え、路面電車などを使ったバリケードなども設置されていた首都キエフ。日中、人の姿はほとんど見られなくなっていましたが、このような事態でも、ここで生活せざるをえない人もいました。

佐藤和孝さん
「2日前に攻撃された普通のアパートですよ、人がまだ住んでるし」

話を聞いたのは、キエフにとどまっている男性です。ベランダを見上げて、話してくれました。

キエフで生活を続けるジンチェンコ・セルゲイさん
「あそこにいるのが私の妻、あそこに住んでいます」

2人で暮らすアパートが攻撃に遭いました。

ジンチェンコさん
「ほら、(ガス管の)パイプを見てください…穴だらけになってる」

妻・ニナさん
「ここはちょうど台所で、燃やされてしまって…」

ジンチェンコさん
「ガス爆発で建物全体が、ふき飛んでもおかしくなかったと」

家の中は少しずつ片付けているといいますが、台所の壁には今も、えぐれたような跡がいくつも残っていました。

ジンチェンコさん
「恐ろしかった…正直なところ、生きてるだけ神様に感謝です」

民間人に広がる被害。

佐藤さん
「プーチン大統領に言いたいことは?」

ジンチェンコさん
「言わないでもいいかい…」

ロシアによるウクライナ侵攻開始からまもなく1か月。民間人の犠牲が増え続けています。