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間もなく侵攻1年も…“日常”続くロシア国内 市民生活は…

2023年2月23日 1:14
間もなく侵攻1年も…“日常”続くロシア国内 市民生活は…

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始してから間もなく1年。激しい戦闘が続くウクライナとは対照的に、ロシア国内では“日常”が続いています。欧米諸国による経済制裁の効果は出ていないのか、現地を取材しました。

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日本時間22日夜、モスクワのスタジアムでは、「退役軍人らに感謝する日」の前日イベントが開催されました。約20万人が集まったといい、大量のロシア国旗が振られていました。

プーチン大統領(日本時間午後10時すぎ)
「きょう、ロシア全体が戦っている軍人を応援している」
「医者も看護師もみんな国を守っているんです。ここにいるみんなもそうです!ありがとう!」
「ロシアの国民の団結のために万歳!万歳!万歳!」

侵攻から間もなく1年を迎える中、プーチン大統領の支持率はいまだ80パーセントを超えています。

    ◇

去年12月にオープンしたモスクワのスキー場には、家族連れなどの姿がありました。

スキー場に来ていた人
「ここは初めてです。とても気に入りました」

――生活は何か変わりましたか?

スキー場に来ていた人
「少し変わりましたが、たいしたことありません」

激しい戦闘が続くウクライナとは対照的に、ロシア国内では“日常”が広がっています。欧米諸国による経済制裁の効果は出ていないのでしょうか。

ショッピングセンターには、ある変化が見られました。

フロアの案内板を見ると、「アディダス」や「ナイキ」といったショップ名の横に“バツ印”がつけられていました。ロシアによる侵攻後に、撤退または営業を停止した欧米の企業です。

その一方で、最近オープンしたのが、中国の「リーニン」というスポーツブランドです。欧米企業が抜けた穴を中国企業がカバーしていました。

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では、ロシア国民のくらしに変化は出ているのでしょうか。

モスクワ郊外で、夫婦と2歳半の娘で暮らす平均的な家庭を取材し、週末の買い物に同行しました。

妻・アリーナさん(34)
「コーヒーを買いましょう。去年は300ルーブル(=約540円)。今は500ルーブル(=約900円)。200ルーブル(=約360円)値上がりしました」

制裁の影響なのか、商品は軒並み値上がりしています。ただ、モノが不足するようなことはないといいます。

夫のパベルさんは、この戦いについてネットを使って情報収集をしているといいます。

夫・パベルさん(36)
「私たちは何が行われているのか、ちゃんとフォローしています」

妻・アリーナさん(34)
「“死ぬ”こと“殺す”こと、それらすべてを認めません。認めてはいけません」

ロシアが西側諸国と決定的な対立関係に陥る中、アリーナさんは娘の将来への心配を口にしていました。

妻・アリーナさん(34)
「私の娘が差別されないようになってほしい。旅行したり、新しい知識を得たり、新しい人と知り合いになることを恐れない世界になることを望んでいます」

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一方、日本からこの1年を見つめたロシア人のクリスティーナさんにも、話を聞きました。

在日ロシア人 クリスティーナさん
「怒りを感じますね、プーチンに対して。悔しい思いしか感じていない」

これまで、侵攻に反対するデモにも参加してきました。そして、“ある決断”をしました。

在日ロシア人 クリスティーナさん
「ロシア人のままいたくないという気持ちがあるので…。知らない日本人のおばあさまに『オーマイガット』と言われて、しーっと離れたんですよ。次『何人ですか?』と聞かれたら『日本人』と答えたいです」

日本国籍取得のための手続きを始めたといいます。

それでも、この戦争が終わったら、またロシアを訪問したいという思いもあります。クリスティーナさんは、涙を拭う場面も見せながら、「また、ロシアに行きたいなって思っています。冷たい雪のにおいがする空気を吸って…。懐かしいなってまた思って」と語っていました。

(2月22日放送『news zero』より)

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