海賊版サイト「漫画BANK」中国当局が罰金命じる
漫画海賊版サイト「漫画BANK」を運営していた中国の男性について、現地当局が罰金を命じていたことが分かりました。日本向け海賊版サイトの運営者が、海外で行政処罰を受けるのは初めてとみられます。
大手出版社・集英社の発表などによりますと、中国・重慶市の行政当局は先月、海賊版サイト「漫画BANK」を運営し、作品を無断で公開したとして、現地に住む男性に対し、およそ60万円の罰金を命じたということです。
「漫画BANK」は、日本向けで最大級の漫画海賊版サイトとされ、閉鎖される前の2年間でアクセス数は10億近くにのぼり、無断で「タダ読み」された金額はおよそ2000億円相当にのぼるとみられています。
集英社など出版大手4社は、海外のサーバー会社からの開示情報などをもとに調査を進め、その後、重慶市に住む男性の関与が浮上したため、現地当局に処罰を求めていました。
集英社によると、日本向け海賊版サイトを海外で運営していた人に対し、現地で処罰が下されるのは初めてで、「画期的な事例」だとしています。
その上で、「今後もほかの出版社と協力しながら、民事訴訟も含めたあらゆる可能性を検討する」としています。