ウクライナ侵攻3年 ロシア軍の即時撤退など求める決議案、賛成多数で採択 国連総会
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ロシアのウクライナ侵攻から3年となるのに合わせて開かれた国連総会で、ウクライナなどが提出したロシア軍の即時撤退などを求める決議案が賛成多数で採択されました。
24日に開かれた国連総会の緊急特別会合では、ウクライナやヨーロッパ各国、日本などが共同でロシア軍に対しウクライナからの「即時、完全、無条件の撤退」などを要求する決議案を提出しました。
ウクライナは、演説で「ロシアのミサイルはウクライナをだけでなく、世界の安全保障構造をも破壊する」と訴えました。
採決では、日本を含む93か国の賛成により決議が採択されましたが、2年前に行われた総会決議から50か国近く減りました。
また65か国が棄権し、ロシアやアメリカなど18か国が反対しました。
トランプ政権下でアメリカはロシアに融和的な姿勢へと舵を切り、侵略という言葉を使わず「紛争」という表現にとどめた独自の決議案を提出しました。
しかし、フランスの発案でアメリカの決議案が「ロシアによるウクライナへの全面的な侵攻」といった表現に修正されたことなどから、採決では棄権に回りました。
ウクライナ侵攻から3年を迎える中、アメリカと欧州の協調に亀裂が生じています。