タイの首都・バンコクで、約９万人が集まる大規模な反政府集会が１４日から開かれていて、軍や警察計５万人が動員されるなど緊迫した情勢が続いている。

　集会を開いたのは０６年のクーデターで追放されたタクシン元首相を支持するグループで、通称「赤シャツ隊」と呼ばれている。対立する現政権の退陣を求めてタイ各地から支持者が詰めかけ、警察発表で９万人が参加している。集会は１４日から夜通し行われている。赤シャツ隊は１５日正午（日本時間１５日午後２時）までに下院を解散するよう要求していて、認められなければ政府に対する圧力を強めるとしている。

　去年４月には国際会議の会場に乱入して中止に追い込み、治安部隊と衝突して死傷者を出す暴動を起こしているだけに、タイ政府は軍など５万人を動員して警戒を強めている。