ボスニア・ヘルツェゴビナの内戦におけるセルビア人勢力の軍事指導者で、虐殺などの罪で旧ユーゴ国際戦犯法廷に起訴されていたムラディッチ被告が２６日、身柄を拘束された。

　ムラディッチ被告は、ボスニア・ヘルツェゴビナの内戦で８０００人に上るイスラム教徒の虐殺を指揮したなどとして、オランダ・ハーグにある旧ユーゴ国際戦犯法廷に起訴されていた。

　ロイター通信などによると、ムラディッチ被告は１５年にわたって逃亡生活を続けていたが、２６日、セルビア国内の村にいたところを警察当局に拘束された。セルビア・タディッチ大統領は、ハーグ法廷への身柄引き渡し手続きがすでに始まったと明らかにしている。

　Ｇ８サミット（主要８か国首脳会議）に参加しているフランス・サルコジ大統領とドイツ・メルケル首相は、「セルビアはヨーロッパ連合（ＥＵ）加盟へ一歩前進した」とコメント、ムラディッチ被告の身柄拘束を歓迎している。