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2022年5月6日 21:52

ロシア「戦勝記念日」迫る 製鉄所掌握で“勝利”提示か…攻撃激化

3日後に迫った戦勝記念日(5月9日)に向け、ロシアでは着々と準備が進められています。ウクライナ大統領府の顧問は、マリウポリの製鉄所への攻撃再開について、「プーチン大統領に勝利を提示するため、今月9日までに製鉄所を掌握しようとしている」との見方を示しました。

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5日に公開された、ウクライナ・マリウポリのアゾフスタリ製鉄所の映像には、激しく上がる黒煙や、砲弾が着弾する様子が映されていました。

ロシア側は、5日から再び、「避難のための人道回廊を設置する」と発表しましたが、マリウポリの治安組織・アゾフ連隊の副司令官は「ロシアは停戦の約束を守らず、工場の地下に砲撃から避難する民間人に、避難の機会を与えていない」と述べ、「ロシア側が約束を破り戦闘は続いている」と主張しました。

国連によると、これまで500人近くの民間人が、マリウポリとその周辺から避難しましたが、依然、緊迫した状況が続いています。

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戦闘の長期化による影響も出ていました。ウクライナ西部リビウにある児童養護施設には、激戦地から避難してきた子供や、攻撃で両親を亡くした子供などが増えているといいます。

5日もリビウで鳴り響いた空襲警報。施設にいる子供は、心配そうにカーテンの隙間から外の様子を見ていました。

そして、近所の人たちが、次々と地下シェルターに避難しました。しかし、子供たちは地下には避難しないと言います。そのわけは、先月18日のミサイル攻撃です。

ミサイル攻撃の一部が施設の近くに着弾し、破片で屋根に穴が開きました。さらに、地下シェルターの窓が、避難していた子供たちの目の前で割れる被害があったというのです。

心理カウンセラー
「子供たちは、あそこ(シェルター)が安全だと思わなくなってしまった。危険な場所だと」

この攻撃以降、地下への避難ができなくなったという子供たち。廊下に集まり歌を歌って、警報解除まで過ごすといいます。

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一方、ロシアのモスクワでは、3日後に迫った戦勝記念日の準備が着々と進められています。

5月9日は、旧ソビエトが第2次世界大戦でナチス・ドイツに勝利した戦勝記念日で、ロシアにとって重要な日となっています。

プーチン大統領がウクライナ侵攻について、どう発言するかが焦点となっています。

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そして日本でも、第2次世界大戦下で、対ナチス・ドイツ戦の勝利を導いた英雄と評価される旧ソ連のスパイ、リヒャルト・ゾルゲの墓参りに、在日ロシア大使館の外交官らが姿を見せていました。

友好国のベラルーシやアゼルバイジャンなど、6か国の大使らも参加していました。

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戦勝記念日に向け攻勢を強めるロシア。ウクライナ大統領府の顧問は、マリウポリの製鉄所への攻撃再開について、「プーチン大統領に“勝利”を提示するため、今月9日までに製鉄所を掌握しようとしている」という見方を示していて、さらなる攻撃激化が懸念されています。