「北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんとみられる女性が、０５年に作られたとされる北朝鮮・平壌市民の名簿に記載されていた」と韓国の雑誌が報じたことを受け、日本政府は７日、雑誌の発行元に情報の提供を要請した。

　７日午前、記事を掲載した韓国誌「週刊朝鮮」の発行元を武藤正敏駐韓日本大使が訪れ、名簿に関する情報提供を求めた。これに対し、「週刊朝鮮」側は提供するかどうか検討中としている。

　「週刊朝鮮」がめぐみさんだと推定しているのは、名簿にある「ハン・ソネ」という女性。血液型が一致しないなど、一部、矛盾点があるものの、生年月日や夫の名前、家族とみられる人物にめぐみさんの娘の名前と同じ「キム・ウンギョン」という名前があることなどを根拠としている。

　「マスコミの方から（情報が）先に入って、その後で政府から連絡がある状態。（政府は）情報収集にもっと力を入れてもらいたい」－めぐみさんの父・滋さんは７日、「これが解決のきっかけになってくれれば」と語った。