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“最新鋭”防空システム…ドイツが「前倒し」支援へ 自国で“未使用”も…ウクライナに

2022年10月12日 1:19
“最新鋭”防空システム…ドイツが「前倒し」支援へ 自国で“未使用”も…ウクライナに

ロシアは10日、ウクライナ全土をミサイルなどで攻撃し、120人を超える死傷者が出ました。この攻撃を受け、ドイツは「年内に送る」としていた最新鋭の防空システムを急きょ送ることに。ドイツ軍もまだ使っていないという兵器ですが、その性能は…。

■ドイツの“最新鋭”防空システム 専門家は

有働キャスター
「ロシアのミサイル攻撃からどう守るか…なんですが、注目されているのが『IRIS-T SLM』です。最新鋭の防空システムで、ドイツが『すぐウクライナに運ぶ』と表明したんです。軍事支援で最新兵器を送るというと、アメリカが中心のイメージがありますが、ドイツが……なんですね」

小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「それも、ドイツ軍自身さえまだ使っていないという最新鋭の兵器なんです」

「どう使うのか、軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんに聞きました。飛んでくるミサイルをレーダーで感知して、ランチャーに迎撃ミサイルを装塡(そうてん)して、発射するんです。この迎撃ミサイルは、目標物が発する赤外線を捉えて、その方向に飛んで行き、確実に撃ち落とすというものなんです。作戦はトラックで指揮すると。“半径40km圏内を守れる”というんですね」

■年内に送る予定がロシアの大規模ミサイル攻撃で…

小野委員
「ドイツはこれを『年内には送る』としていたのを、今回の事態を受けて、急きょ送ることにしたんですね」

有働キャスター
「それは、この後もロシアからのミサイル攻撃が続くことに備えて今…...ということなんですかね?」

小野委員
「ミサイルはまた来るかもしれない…それはなぜか。ロシアが、東部と南部の4州を一方的に併合しましたよね。ウクライナは当然、奪還するつもりです。その奪還のために攻撃したら、またプーチン大統領が『ロシアの領土に対するテロだ。報復する』と言って、そのたびに大規模ミサイル攻撃を行う可能性があるんです。だから今、緊迫しています」

有働キャスター
「それでドイツは『今すぐ送る』ということに…」

小野委員
「そういうことです。現代軍事戦略に詳しい防衛研究所・高橋杉雄室長に聞くと、『今後、各国の軍事支援が活発化すると思う。対空ミサイルの供与は間違いなく加速し、戦闘機や射程数百キロのロケット弾の供与も検討されるかもしれない』、『ドイツのような軍事支援に慎重な国も、積極的に乗り出す可能性がある』と言っていました」

■なぜ緊急支援…落合陽一に聞く

有働キャスター
「この先どうなるのか…なんですが、落合さんはどうみていますか?」

落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「僕はいつも、どこが占領下か、どこにミサイルが落ちたかわかるインタラクティブな海外の地図サイトをいつもチェックしているんですけど、ここ最近は緩衝地帯を攻撃したり、空爆したりするのではなくて、ウクライナ軍とロシア軍の支配地域の境界付近が空爆されたり、ミサイルが飛んできたりしているんですけど」

「そこだけじゃなくて、西側含めて、ウクライナの広範囲にどんどんミサイルが飛んできているというところを見ると、元々、広範囲に攻撃が加えられていたんですけど、ここ数日、また一気にそこがぶり返してきてはいて」

「ドイツやヨーロッパ諸国の人たちからすると、地理的には東京から見た北海道くらいの距離だったりするわけですから、ドイツの気持ちとしては『全力で支援しないと次はわが身』ということなのかなと思いましたけど」

有働キャスター
「今回、民間の命を奪ったロシアの攻撃をプーチン大統領は『報復』と認めていますので、ドイツなどの防衛の支援、これがウクライナの人たちの命を一つでも守ってくれることを、今は願うしかありません」

(10月11日放送『news zero』より)