「ハマス」人質の米国籍母娘を解放 2人はすでに家族と再会、バイデン大統領と会話も
イスラム組織「ハマス」は20日、カタールの仲介でアメリカ国籍の人質2人を解放したと発表しました。
「ハマス」の軍事部門は21日、アメリカ国籍の人質2人を解放した際の映像を公開しました。2人は母と娘で、ハマス側から赤十字国際委員会のスタッフに引き渡され、自力で歩いて車に乗り込む様子が映されています。
「ハマス」は20日、カタールの仲介により人道的な理由から2人を解放したと発表しました。イスラエル側もこれを確認し、すでに2人は家族と再会したということです。
アメリカのバイデン大統領もSNSで、解放された2人と話をしたと、写真を投稿しました。
「ハマス」は、パレスチナ自治区のガザ地区におよそ200人の人質をとっていますが、人質の解放をめぐりカタール政府が、「イスラエルやハマスとの対話を継続する」としていて、今後も交渉が続けられる見通しです。
イスラエルのネタニヤフ首相は人質の解放を受け、「さらわれ、不明となった全ての人々を帰還させる努力を決してあきらめない」「同時に、我々は勝利まで戦い続ける」と声明を出しました。
ガザ地区の死者数は4100人以上にのぼり、人道危機が深刻になる中、国連のグテーレス事務総長がエジプトとの間にあるラファ検問所を訪問して、人道支援のための停戦を呼びかけました。
バイデン大統領は20日、今後24時間から48時間以内に検問所が開通するとの見通しを示していて、支援がガザ地区の人々に届くかが注目されています。