ガザ地区への地上侵攻、可能性高まる 米国務長官はイスラエルを再訪…外交努力続く
イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻に踏み切る可能性が高まる中、ガザ地区と隣接するエジプトとの間の人道回廊の設置などをめぐって外交努力が続けられています。
イスラエル軍は、イスラム組織「ハマス」への報復攻撃を16日も続け、双方の死者は4100人を超えました。
イスラエル軍が近くパレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻に踏み切る可能性が高まる中、国連によりますと、ガザ地区では空爆などによって家を追われた人が、この1週間で人口のほぼ半分にあたる100万人以上に上ったということです。多くの人が学校などに避難していますが、衛生環境が悪く、食料や水などの物資も不足するなど人道危機が深刻化しています。
こうした中、ガザ地区とエジプトの間にある「ラファ検問所」には、ガザ地区からの脱出を求める多くの人が集まっています。
ロイター通信などは、ラファ検問所の再開に合わせ、イスラエルがガザ地区への攻撃を一時停止することで合意したと報じましたが、ネタニヤフ首相とハマス側の双方がこれを否定するなど情報が錯綜しています。
一方、アメリカのブリンケン国務長官は16日、イスラエルを再び訪問しました。ネタニヤフ首相とは個別会談後に、閣僚を交えて再び会談しました。国務省によりますと、会談でブリンケン氏は歴訪していた中東諸国首脳との協議内容を報告。人道支援をめぐり国連や中東諸国と緊密に連携することを確認しました。ラファ検問所の再開についても協議したとみられます。