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金正恩第1書記の“後見役”張成沢氏失脚か

2013年12月3日 18:32

 韓国の情報当局は、北朝鮮の金正恩第1書記の叔父で後見役とみられていた張成沢国防委員会副委員長が失脚した模様だと明らかにした。

 失脚したとみられる張成沢氏は、金正恩政権の大物中の大物ともいえる人物。政権内部の権力基盤が大きく変化している可能性がありそうだ。

 韓国の情報機関・国家情報院によると先月下旬、張氏の側近2人が公開処刑され、その事実が軍に公開されたという。その後、張氏の消息は分からなくなったということで、国家情報院は張氏が労働党の政治局員、国防委員会の副委員長、国家体育指導委員の委員長などの全ての職責から解任されたものとみられるという。

 張氏は、北朝鮮を訪れていたアントニオ猪木参議院議員と先月6日に会談しているが、これ以降、動静が確認されていなかった。張氏は、故・金正日総書記の実妹である金慶喜書記の夫で、金第1書記の後見役とみられていた。

 張氏の失脚が事実だとすれば、金第1書記は父・金正日総書記から権力を引き継いで2年足らずで、側近中の側近を更迭したことになる。