ナジブ首相、ハイジャックの可能性に言及
8日に消息を絶ったマレーシア航空機についてマレーシアのナジブ首相が会見した。航空機の通信手段が意図的に切断されたことを明らかにし、ハイジャックされた可能性もあることに初めて言及した。
マレーシア航空機が消息を絶ってからまる1週間、新事実が明らかにされたことで機体は意図を持った何者かによって操られていた可能性が高くなった。記者会見を行ったナジブ首相は沈痛な面持ちで、「マレーシア航空370便の捜索活動は新たな局面を迎えた」と述べた。
ナジブ首相は、首都のクアラルンプールを離陸したマレーシア航空機の通信手段が離陸からほどなくして、意図的に切られたことを明らかにした。機体はその後、マレーシア東海岸の上空で航空管制のレーダーから外れ、西に向きを変えたという。そして、マレー半島を横切り北西へ向かった。離陸から約1時間25分後には、軍のレーダーからも姿を消した。こうした機体の動きについてナジブ首相は、「こうした情報は(操縦士ではない)何者かが航空機を操縦したと考えて矛盾しない」と述べた。
また通信衛星のデータを解析した結果、軍のレーダーから消えた約6時間後の午前8時11分に機体の信号が衛星にとらえられていたという。レーダーのスイッチを切った上で当初のコースを外れ、6時間も飛行していたことが明らかになったマレーシア航空機。ロイター通信によるとマレーシア当局は機長の自宅を捜索した。
ナジブ首相「ハイジャックされたという報道もあるが、あらゆる可能性を調べている」
衛星がとらえた信号は、中央アジアのカザフスタンやトルクメニスタン付近か、インドネシアからインド洋にかけた海域のどちらかで発信された可能性が高いということで、当局は捜索範囲を広げ、発見を急いでいる。