韓国南西部・珍島周辺で大型旅客船が沈没した事故は、これまでに９人の死亡が確認された。依然として２８７人の行方がわかっておらず、捜索活動が続いている。

　１６日に沈没した旅客船「セウォル号」には、修学旅行に向かう高校生など乗客乗員合わせて４７５人が乗っていた。これまでに１７９人が救助されたが、９人が死亡、依然として２８７人の行方がわかっていない。セウォル号は船首の一部が水面上にある状態で、一部の乗客は船内に取り残されている可能性もあるとみられている。

　海洋警察や軍のダイバーが船内への進入を試みたものの、潮の流れが速くこれまでの所、船内には入れていないという。海洋警察は船体を少しでも浮かすため、１７日午後から中に空気を注入する作業を行うとしている。

　近くの港には行方不明になっている人の家族が詰めかけており、船に乗って現場海域に向かった。

　不明者の捜索活動と並行して、事故原因の究明も始まっている。韓国の安全行政省は１７日、「船長や航海士などを対象に調査を進めている」と述べた。