ヘルソン州の親ロシア派“ロシア編入”プーチン大統領に求める方針
ロシア軍が占領しているウクライナ南部のヘルソン州で、親ロシア派勢力がヘルソン州のロシアへの編入をプーチン大統領に求める方針であることが分かりました。
ロシアメディアによりますと、ヘルソン州の親ロシア派の幹部は11日、「ヘルソンはロシアの領土だ」などとして、ロシアへの編入をプーチン大統領に直接要請する考えを明らかにしました。
編入の是非を問う住民投票は行わない方針で、年末までに編入のための法整備を終えるとしています。
これに対し、ウクライナの大統領府顧問は「侵略者がどんな言葉遊びをしようとも我々はヘルソンを解放する」と反発しました。また、この日講演したウクライナのゼレンスキー大統領も「領土はすべて取り戻す」と改めて強調しました。
ゼレンスキー大統領「我々がすべてを取り戻したとき、この戦争は終わる」
こうした中、ロシア軍が包囲する南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立てこもる治安組織「アゾフ連隊」の幹部が「毎日、最後の日になる可能性がある」と、陥落寸前の状況にあることを明らかにしました。
製鉄所に立てこもる『アゾフ連隊』中尉「我々を待つのは差し迫った死か、敵に捕まることだが、それもまた死を意味する」
一方、製鉄所からの市民の避難を支援した国連のグテーレス事務総長は11日、「すぐに和平合意や停戦が実現する可能性はない」と厳しい見方を示した上で、当面は市民の避難や人道支援に力を入れる方針を明らかにしました。
こうした活動のため、ウクライナ、ロシア側双方と連絡をとっているとしています。