軍事政権下にあるタイで立法議会は２１日、軍政トップ・プラユット陸軍司令官を暫定首相に選出した。

　タイで国会の役割を果たす立法議会は２１日、暫定首相を選ぶ投票を行い、唯一候補者に指名されたプラユット陸軍司令官を暫定首相に選出した。プラユット司令官は、５月にクーデターで政権を打倒、夜間外出禁止令やメディア規制で前の政権支持派を押さえ込みつつ、クーデターを正当化する暫定憲法を公布するなど、軍政のトップに君臨している。立法議会も現役軍人や軍のＯＢが議員の過半数を占めており、今回の暫定首相選出も既定路線で、軍政が当面続くことになる。

　プラユット司令官はこれまでのテレビ演説で、年内に政治改革を行う評議会を立ち上げるなどして来年中に総選挙を行い、民政移管する考えを示している。