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エリザベス女王「異なる感情があっても…」

2014年9月20日 9:50

 イギリス北部のスコットランドの独立は住民投票の結果、反対が票の過半数を占め、イギリスの分裂は回避された。

 独立の賛否を問う住民投票は開票の結果、反対55.3%(200万1926票)、賛成44.7%(161万7989票)となり、スコットランドはイギリスにとどまることになった。

 イギリス・キャメロン首相「スコットランドの人は意思を示し、明確な結果が出た。私たち“4つの国”は1つのままだ。数百万の人たちと同じく私もうれしい」

 エリザベス女王も声明を発表し、「異なる感情があっても、お互いが理解することで和らげられると信じている」と述べた。

 一方、今回の住民投票では事前の世論調査で独立賛成派が一時リードするなどして、独立への関心を呼び起こすことになった。地元紙は「独立賛成派の『夢の終わり』」と報じる一方で、「独立賛成派がフェニックス(不死鳥)のようにまだ次の機会を狙っている」とも評している。独立賛成派の人からは「若い人もスコットランドの将来について考えるようになった」「反対派も私たちの考えに賛同し、いつか独立できれば良いと思う」と言った声も聞かれた。

 結果を受け、キャメロン首相はスコットランドの自治権を拡大する法案を来年1月までにまとめる考えを明らかにしたが、住民投票で高まった独立意識にどう対応していくのか、国内のほかの地域とのバランスをどう取るのかが今後の課題となる。