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仏新聞社襲撃 容疑者2人、依然逃走中

2015年1月9日 6:58

 フランスの新聞社が銃で武装した男らに襲われ12人が死亡した事件で、捜査当局は8日、逃走中の容疑者2人が乗り捨てたとみられる車を発見、この地域の警戒レベルを引き上げ、集中的に捜索している。

 AFP通信によると、パリの北東約80キロの町で8日、容疑者の兄弟2人が乗り捨てたとみられる車が見つかった。また、近くの住民から自動小銃などで武装した覆面姿の2人を目撃したとの情報が寄せられた。フランス内務省は2人が周辺に潜伏している可能性があるとみて、この地域の警戒態勢を最高レベルに引き上げ、軍と警察が住宅を1軒ずつ回るなど集中的に捜索している。容疑者らは車を使わずに逃走しているとの見方も出ているが、周辺には森林も多く、身柄確保には至っていない。

 また、カズヌーブ内相は8日、事件に関連して9人を拘束したことを明らかにした。このうち7人についてAFP通信は、「2人の身内である男女」だと伝えている。

 こうした中、襲撃された新聞社の前には多くの市民が訪れ、花を供えて犠牲者をしのんだ。オランド大統領は8日を国民が喪に服す日と定め、正午にはフランス各地で黙とうがささげられた。また、犠牲者への哀悼の意を示し、観光名所・エッフェル塔の照明が5分間消灯された。

 一方、7日から8日にかけ、各地ではイスラム教のモスクに隣接する飲食店の前で爆発が起きたり、モスクに向かって手りゅう弾が投げられたりする事件が起きるなど、反イスラム主義とみられる動きが表面化している。