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セウォル号事故 船長の控訴審始まる 韓国

2015年1月20日 23:13

 韓国の旅客船沈没事故をめぐる裁判で、殺人などの罪に問われた船長の控訴審が20日、光州の高等裁判所で始まった。

 セウォル号の船長、イ・ジュンソク被告は、去年4月の旅客船沈没事故で乗客への避難措置を怠ったとして殺人罪などに問われている。一審では、イ被告に対する殺人罪の適用は見送られたものの、遺棄致死傷の罪で懲役36年の判決が言い渡され、検察側と弁護側の双方が判決を不服として控訴していた。

 20日の控訴審で検察側は、一審でイ被告が退船命令を出したことが認定されたことについて、「弁護側の一方的な主張を受け入れたものだ」と主張。たとえ船長が退船を指示していたとしても、実際には乗客は退船していないとして、改めて殺人罪の適用を求めた。

 これに対し弁護側は、「退船を指示したし、海洋警察が到着すれば乗客は救助されると考えていた」と述べ、懲役36年の量刑は重すぎると主張した。

 裁判所の前には事故の遺族らが集まり、イ被告への殺人罪の適用を求めた。判決は4月に言い渡される予定。