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焼け焦げたブランコ「耐えがたい光景」記者が見た戦地 ≪中継≫

2023年10月18日 23:33
焼け焦げたブランコ「耐えがたい光景」記者が見た戦地 ≪中継≫

イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻に踏みきるとの見方が強まっています。ガザ地区との境界付近の街スデロットから、鈴木あづさ記者に伝えてもらいます。

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私は今、ガザ地区から3キロのスデロットにいます。昨日、中継の直前に警報が鳴って避難したとき、我々の頭上を通ったロケット弾が落ちたのがこの場所です。中継場所からおよそ1キロの距離でした。

今日、私たちはイスラエル軍と外務省が共同主催したメディアツアーに参加して、クファールアザという村を訪れました。ガザからもっとも近いキブツ、つまり生活共同体で、最初にハマスが襲撃した場所の一つです。村で話を聞いたイスラエル軍の少佐は、「この村でイスラム組織ハマスは残虐非道の限りを尽くしている。私たちは国を守るためには何でもします。地上侵攻の準備はできているんです」と話しました。

ガザ地区での被害や人道危機が深刻化するなか、国際社会に対して自分たちがイスラム組織ハマスの攻撃で受けた痛みや苦しみを知って欲しいと訴える狙いがあるものとみられます。

実際にハマスに攻撃された村を見ましたが、子どものぬいぐるみや庭のブランコが黒く焼け焦げている光景に、言葉を失いました。そこにあった豊かな人々の暮らしが一瞬にして奪われる、耐えがたい光景でした。

同じことが、今ガザ地区でも起きています。もはや一刻の猶予もありません。国際社会が一致団結してこの危機を食い止める必要があります。