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大韓航空「辛ラーメン」提供を取りやめ…背景に航空業界が震かんした“ある事故”が

2024年8月2日 16:17
大韓航空「辛ラーメン」提供を取りやめ…背景に航空業界が震かんした“ある事故”が

韓国の大手航空会社「大韓航空」は、機内でのカップラーメンを提供することを今月から取りやめると決めました。

その背景には、今年、航空業界で相次いだある事故が関係していました。

■“空の上”でもおなじみの国民食

日本でもおなじみの、韓国の「辛ラーメン」。大韓航空ではこれまで長距離路線を利用すると、エコノミークラスでも「辛ラーメン」が提供されてきました。

意外かもしれないですが、韓国では広くこのことが知られていて、長距離路線を利用した経験がある人によると、「香りにつられてか、1人が食べ始めると、“われも、われも”となり、気づくと多くの乗客が食べている」という人気ぶりということです。

そもそも即席ラーメンは、韓国では公園でも登山でも食べるいわば“国民食”で、「小腹が減ると食べたくなる」と言われています。

そんな“国民食”の提供を、なぜ取りやめるか。そこには今年、航空業界を震かんさせた出来事が関係していました。

■取りやめ背景…相次いだ「乱気流事故」

それが今年、相次いだ「乱気流事故」です。

今年5月には、シンガポール航空の旅客機が激しい乱気流に巻き込まれ、1人が死亡、70人がケガ。

同じ5月には別の旅客機が乱気流に遭遇し、乗客乗員12人がケガをする事故がありました。さらに先月も乱気流で、およそ30人がケガをする事故が。

こうした乱気流事故が増える傾向にあることから、大韓航空はカップラーメンの提供を今月15日から取りやめる決断をしたということです。

大韓航空によりますと、乱気流の発生が5年前に比べ2倍に増えていて、熱いお湯で乗客がやけどをするリスクを考慮し、今回の判断にいたったとしています。

特にエコノミークラスの場合は座席が密集しているため、やけどをする危険性がより高いと考えたと明らかにしています。

今後は、カップラーメンを取りやめる代わりに、サンドイッチやピザなどを提供する予定だということです。