米比合同軍事演習開始 中国けん制が狙いか
アメリカとフィリピンは20日から合同軍事演習を始めた。去年の倍にあたる兵士が参加していて、南シナ海への進出を急ピッチで進める中国をけん制する狙いもあるとみられる。
アメリカ軍とフィリピン軍の合同演習「バリカタン」は20日、フィリピン国内で始まった。去年の倍にあたる1万1000人余りが参加し、30日まで上陸作戦や海上輸送などの訓練を行う。
南シナ海では、南沙諸島などで中国が実効支配を強めており、演習の規模を拡大することで中国をけん制する狙いもあるとみられる。
フィリピン軍は演習の開始直前に、南沙諸島のファイアリークロス礁などで中国が埋め立て工事を進める写真を公開。「軍事利用が可能な開発で、領有権を主張する国との緊張状態を高める」と批判し、工事の中止を求めた。