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NPT合意文書“広島・長崎訪問”復活せず

2015年5月22日 6:22
NPT合意文書“広島・長崎訪問”復活せず

 国連本部で行われているNPT(=核拡散防止条約)の再検討会議で21日、日本が合意文書に記すよう求めていた広島と長崎への訪問を呼びかける文言は復活せず、表現を変えて最終文書案に盛り込まれることが明らかになった。

 NPT再検討会議の合意文書をめぐっては、日本が提案した「世界の指導者の広島と長崎訪問を促す」文言が中国の反対で削除され、日中間で協議が行われていた。21日に示された最終文書案では「広島・長崎への訪問」は復活せず、「核兵器の影響を受けた人々や地域社会との交流を通じて体験を直接共有し、核軍縮に向けた努力をする」との記述が盛り込まれた。外務省関係者は「被爆地訪問という趣旨を残すことを優先した」としている。

 会議では最終合意に向けた各国間の協議が依然、難航している。