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中国客船転覆 李克強首相が直接陣頭指揮

2015年6月2日 18:39
中国客船転覆 李克強首相が直接陣頭指揮

 中国の湖北省を流れる長江で、1日夜遅く、450人以上を乗せた客船が転覆した事故で、中国当局は救助された船長らを拘束した。

 事故ではいまだに400人以上の行方がわかっておらず、現場では李克強首相が直接、陣頭指揮にあたるなど、中国政府の対応には強い危機感がにじんでいる。

 458人を乗せ重慶に向かっていた客船は、1日夜、竜巻に巻き込まれて転覆し、これまでに14人が救助され5人の死亡が確認されている。

 国営の新華社通信によると、中国当局は救出された船長と機関長を拘束し事情を聞いている。調べに対し船長は「左側から強い風を受け、1分足らずで転覆した」と話しているという。

 事故発生から15時間以上がたった2日午後には、高齢の女性ら2人が救助された。船内にはいまだに多くの人々が取り残されているものとみられる。

 一方、ツアーを主催した上海の旅行会社の前には、参加者の家族らが情報を求めて集まった。

 妻がツアーに参加した男性「(昨夜電話で)妻が風と雨がすごいと言っていた。早朝にニュースを見て電話したが、もうつながらない」

 地元メディアによると乗客は全員中国人で、多くの高齢者が参加していたという。現地では午後、再び雨が降り始め、今後の救助活動の難航が予想される。