IOC会長、新国立競技場の建設問題で苦言
スイスで開かれたIOC(=国際オリンピック委員会)の理事会で、8日、2020年・東京オリンピックの8つの競技について会場が決まった。
理事会で、東京五輪組織委員会の森会長は、会場の決まっていなかった10競技のうち8つの競技について、レスリングなどの3競技が幕張メッセに変更されるなど既存の施設の活用を進める提案を行い、承認された。これにより約870億円の経費削減になるとしている。
また理事会では、東京で追加される競技について、開催国での人気や若者への浸透度など35の項目を選考基準とすることが決まった。IOCのバッハ会長からは、選定にあたっては若者を大切にする姿勢を示すよう求められたという。
森会長「(バッハ会長から)『若者を取り込み、若者と私どもがウィンウィンの関係にあると、世界にぜひ発出してほしい』ということでした」
一方、メーン会場となる新国立競技場の建設をめぐり国と東京都が対立している問題では、苦言が呈された。
バッハ会長「スタジアムについていつまでも議論が続くことを望まない。東京のすばらしい改善案の提示に影を落とすものだ」
会場の変更では一定の評価を受けた東京オリンピックだが、その顔ともいえる新国立競技場の建設問題が長引けば、その信頼を失う恐れもある。