３営業日連続して下落していたアメリカ・ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は９日、アメリカの求人件数が市場の予想を上回る結果が出たことなどから買い注文が入り、小幅な値動きとなった。

　９日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価は前日比２ドル５１セント安の１万７７６４ドル０４セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数は７．７６ポイント下げ、５０１３．８７だった。

　この日、アメリカ労働省が発表した４月の求人件数は、市場の予想を上回る約５４０万件となった。この数字は約１４年ぶりの高い水準で、多くの銘柄で買い注文が入った。一方、先週から経済指標が立て続けに良い数字が出ていることで、市場には年内にも利上げが実施されるとの警戒感が引き続き広がっている。結果、この日の市場は買い注文と売り注文が入り交じる展開となり、小幅な値動きとなった。

　市場関係者は「良い経済指標が出てきているものの、本当にアメリカ経済が利上げに耐え切れる体力があるかを見極める動きがしばらく続くのではないか」と分析している。