買い物代行の配達員 感染対策で自宅に帰れずテント生活も 中国・上海
ロックダウンが続く中国の上海で、厳しい環境に立たされているのは、住民だけではありません。外出できない住民のために買い物を代行し配達をする人たちの中には、自宅に帰ることが許されず、テントで生活する人もいるといいます。
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記者(中国・上海、22日)
「封鎖が始まってきょうで22日目 です。3週間にわたって外出することができていません」
新型コロナの新規感染者が2万人近い状況が続いている中国・上海。いまだ厳しいロックダウンが続いています。
記者
「エレベーターホールなんですが、ボタンの周りには消毒液が大量 に吹き付けられてますね」
NNNの記者のマンションでは、エレベーターの中も徹底的に消毒されていました。
ロックダウンが続き、買い物にも行けない状況が続く中、大きな役割を果たしているのが、本人に代わり食材などを届けてくれる配達員です。
白い防護服を着用し、封鎖された団地の入り口へやってくると、棚などに商品を置いていきます。
そんな中、配達員の深刻な状況を物語る出来事があります。それは、上海市内の路上に張られた無数のテントです。実は、そこで寝泊まりしているのは配達員なのです。
配達員は封鎖期間中でも道路を走行できる「臨時通行証」という許可証を持っていますが、感染対策のため、自宅に帰ることが許されない人もいます。
そのため仕方なく、テントで生活しながら、毎日、配達の仕事を続けているといいます。
こうした過酷な勤務状況もあり、配達員が増えず、上海の物流が改善しない原因の一つとなっています。