日本への影響は…イラン核協議“最終合意”
イランの核問題をめぐる欧米など6か国とイランの協議は14日、最終合意に達した。今回、なぜ歴史的な合意に至ることができたのか、協議が行われたオーストリアから天野記者が伝える。
■合意の背景
イランでは対アメリカ強硬派が根強い一方で、厳しい制裁の解除を望む国民の声が高まっている。ロウハニ大統領も、経済制裁の解除を実現することで、政権基盤の維持につなげたいとの狙いがあったとみられる。
一方のアメリカ側も、オバマ大統領は任期切れを控え、核協議の解決を中東政策における歴史に残る業績にしたいとの思惑があった。こうしたそれぞれの事情が後押しとなったといえる。
■日本への影響は?
イランはまず原油などの天然資源が豊富。経済制裁の解除で、これまで制限されてきたイランから日本への原油の輸出量が拡大すれば、たとえば日本のガソリン価格が安くなる、ということも考えられる。また、日本企業は巨大市場を抱えるイランで、積極的に市場開拓を進めることができる。
今回の歴史的な合意を確実なものとするため、イランが合意内容をしっかりと履行するかどうかが今後の焦点となる。