アサド大統領「兵力足りない」 異例の訴え
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内戦が続くシリアのアサド大統領は26日、テレビ演説し、「兵力が足りない」などと述べた。大統領が苦戦を強いられていることを認めるのは異例。
「我々はよく戦っています。ただ、兵力が不足しています」-今年初めて国民向けのテレビ演説をしたアサド大統領は、5年目に入った内戦で兵力不足に陥っていることを認めた。さらに、「重要な地域の防衛に兵力を集中するため、地域によっては放棄せざるを得ない」と述べた。大統領が国民に対して苦戦を認めるのは異例。
アサド政権軍は反政府勢力や過激派組織「イスラム国」との戦闘で、北西部のイドリブ県などで劣勢のほか、中部の都市パルミラを失っており、シリア人権監視団によると、政権側が支配しているのは、国土のわずか25%にすぎないという。