中東などからの難民らがヨーロッパに殺到する中、セルビアからハンガリーに入国を求める難民らがハンガリー当局と衝突し、ケガ人が出るなど緊張が高まっている。

　セルビア北部の国境地帯では多くの難民がハンガリーへの入国を認められず足止めされている。こうした中、１６日、不満を高めた難民らの一部がハンガリー側に侵入した他、投石などを行った。ハンガリー当局は、国境越しに催涙ガスや放水銃などで応戦。黒煙もあがるなど一時騒然となった。

　ロイター通信によるとハンガリー側で警察官２０人や子供２人がケガをした他、セルビア側の難民らにもケガ人が出ている。

　一方、難民らの一部は迂回（うかい）ルートとして隣接するクロアチアに移動を始めた。クロアチア政府は難民らの通過を容認する方針だが、最終的な受け入れ先は決まっていない。