来年のアメリカ大統領選へ向けた候補者レースで１６日、野党・共和党の２回目の討論会が行われ、支持率トップを走る実業家のドナルド・トランプ氏とほかの候補との間で激しいやりとりが交わされた。

　外交政策の議論では、２００３年のイラク戦争の是非をめぐる応酬が繰り広げられた。

　トランプ氏「私はここにいる中で、ただ１人、イラク戦争に激しく反対した。私は軍事に通じているし、いつ軍事力を使うべきか知っている」

　ジェブ・ブッシュ氏「（当時大統領の）兄について確かなのは、彼はアメリカの安全を守ってくれたということだ」

　トランプ氏「今が安全だと感じるのか？私は安全だとは思わない」

　また、トランプ氏は、ロシアによるシリアのアサド政権への支援をやめさせる方法について問われ、「プーチン大統領に敬意を抱かせればいい。彼はオバマ大統領を尊敬していない」と答えるにとどまり、具体的な政策はほとんど示さなかった。

　また、ほかの候補者からは「言葉遣いが不用意なトランプ氏が核兵器使用の決定権を持つことを懸念している」という批判も飛び出した。しかし、最新の世論調査では共和党支持層のトランプ氏への「支持」は３０％を超え、リードを広げている。